2024.10.03
国民の安全に重大な影響を及ぼす想定外の事態に対応するため、地方自治法の一部を改正する法律案に対し、松本大臣に統一会派を代表して質問しました。自治体のDX推進やサイバーセキュリティ対策、地方分権の課題について問うと同時に、地域の自主財源拡充や道州制の再検討の必要性を提起し、国と地方の役割分担の見直しを求めました。
地方自治法改正案に関し、自治体のDX推進や地域コミュニティとの連携強化における課題について質問しました。特に、自治体のサイバーセキュリティ強化の必要性や、災害対応での多様な主体との協力を強調しました。また、人口減少に伴う地域活力の低下に対処するための方策として、関係人口や自治体外部からの協力を得る仕組みの導入も提案しました。さらに、自治体の役割強化と税源の移譲、自治権に対する国の補充的指示権行使に関する基準の明確化を求めました。
松本大臣は、地方自治体のDX推進や業務効率化を進めるための支援制度や、サイバーセキュリティ対策の指針について説明しました。また、地域の多様な主体との連携促進や、自治体の自主性を尊重しつつも、緊急事態時における国の役割を明確にした改正の意義を述べました。
主な論点は以下の通りです。
これまでの誹謗中傷対策の効果と評価
今川政府参考人は、プロバイダー責任制限法の改正による発信者情報開示の増加を挙げ、被害者救済が進展している一方で、投稿の削除に関する相談が多く寄せられている現状を報告。被害者に寄り添った新しいルールの整備を評価した。
SNS空間の不寛容さ
SNS上での炎上や誹謗中傷による言論の萎縮について懸念を示し、SNS空間が不寛容になっていると指摘。松本国務大臣も、SNSは自由な発信の場である一方で、多様な意見を受け入れる寛容さが必要だと述べた。
プラットフォーム事業者の削除対応と透明性
プラットフォーム事業者が削除基準を公表し、その運用状況を透明化することの重要性を強調。政府参考人は、削除基準の具体化とともに、事業者の透明な運用を求める考えを示した。
維新案と政府案の違い
維新案と政府案の違いとして、維新案では発信者情報開示の透明化や削除基準の自己評価の公表が義務化されていることが挙げた。特に、自己評価を通じた自浄作用を期待している点を強調した。
SNSのメディアリテラシー教育
インターネット上での誤情報や偽情報に対する教育が重要だと指摘し、総務省と文部科学省にメディアリテラシー教育の現状と課題について質問した。両省とも、幅広い世代へのリテラシー教育の重要性を認識し、学校や出前講座などでの対策を進めていることを報告した。
法案施行後の効果検証と見直し
法案施行後の効果検証や見直しのスケジュールについて質問し、松本国務大臣は、年に一度の公表内容を有識者会議で確認しつつ、五年後に見直しを行う考えを示した。
インターネット上の誹謗中傷対策やプラットフォーム事業者の責任について、維新案を含めた具体的な提案を行い、法案の実効性を高めるための議論を深めました。特に、削除基準の透明化やメディアリテラシー教育の重要性が強調され、政府側も積極的な対応を示しました。
Q.阿部:
本改正案で目指すDXの在り方は?
A.松本剛明大臣:
自治体DXにより住民の利便性を向上させ、より質の高い行政経営を実現する。
Q.阿部:
コロナ禍で生じた国と地方の関係をめぐる混乱や課題に対する大臣の受け止めは?
A.松本剛明大臣:
国と地方の役割分担や関係に関する課題に十分な対策を講じる。
Q.阿部:
地方税収のパイを拡大する必要がある。消費税の地方税化などを進めるべきでは?
A.松本剛明大臣:
消費税は国、地方それぞれの財源とされているため、慎重な検討が必要。
Q.阿部:
地方分権を進めるために道州制の検討を再開すべきでは?
A.松本剛明大臣:
政党間の議論や国民的な議論が必要。